SSSS.DYNAZENON9話

SSSS.DYNAZENON 第9話「重なる気持ちって、なに?」
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 「ちょっと、違うけど、いいか」敬語じゃないチセちゃんが新鮮だ(笑)。そんな感じで9話です。

 今回もなかなか盛り沢山な内容でしたね。とりあえず順番に。まずはチセちゃん。持っていた石がついに怪獣に。ペットみたいな怪獣の登場で「これはチセちゃんにとって重たい展開が来るかも……」と身構えたのだけど今回は特になかったですね。まあ、色からして味方カラーだったしなぁ(笑)。

 そんなチセちゃんだけど、その過去の一端が垣間みれましたね。左腕には入れ墨をしてる?また、住んでる場所も結構大きい様子。うーん、これまでの描写から、孤立する(仲間外れになる)事を恐れている感じなのかな。おそらく中学で何かあったんだとは思う。後のユメちゃんとの会話から、辛い時に手を差し伸べてくれる人(クラスメイト?)がいなかったのかな、とは思った。実際の所は分かりませんが。

 と、それはともかく。石から生まれた怪獣がダイナゼノンの力になったのは、仲間の中で戦う術を持っていないチセちゃんの思いが影響してるからっぽいですね。たぶんだけど、「自分も力になりたい」とか「仲間外れは嫌だ」等の正負入り交じった感情があるんだろうなぁ。

 一方でユメちゃん。……うん、回を追う事に自分の中でユメちゃんが「割とメンドクサイ女の子」という印象が強くなってますね(笑)。や、もちろん悪い意味ではないですが。ユメちゃんの事を凄くシンプルに表すと「素直じゃない」というのが一番しっくりくるのかなぁ。本当に辛い時に「大丈夫だから」と周りに助けを求められない性格で、でも同時に「助けてほしい」と期待してもいる、と。

 で、その期待の仕方が天邪鬼というか、ツンとスルーしてみたり、(4話の男の人発言のように)さり気なかったりで分かりにくい……そんな印象です。あるいはちょっと言葉は悪いけど「いじけている」に近い雰囲気もあるのかも。水門でのチセちゃんとのやり取りがまさにそんな感じだった気がします。まあ、姉の事を思えば無理もない話ではあるのだけど。
 
 そういえばその水門でのやり取りだけど、チセちゃんの「あんた、贅沢なんだよ」がなかなか衝撃的でしたね。チセちゃんからしたら、戦う力を持っていて、学校に行き友達もいて、近くにヨモギのような人間もいる──色々と思う所があるんだろうなぁ。ずっと「南さん」呼びなのも、その辺りが関係してそうですね。てか、今回の件でお互い気まずくなってそうなんだけど大丈夫なのかな。
 
 最後はヨモギとガウマ。ユメちゃんの様子がおかしいのは分かっていても、本人から大丈夫と言われたら引き下がるしかできないヨモギ。そんなヨモギに問答無用で「ユメを連れてこい!」というガウマが良かった。ガウマは暴走も多いけど、こういう大事な部分はブレないですね。まあ、ツッコミビームには笑いましたが。ガウマの発破を受けて「俺にしかできないことは、俺がやらなきゃいけないんだ」と腹を括るヨモギも格好良かった。
 
 長くなってきたので戦闘シーンについては軽く。ダイナゼノン、グリッドナイト、ゴルドバーンによるまさかの全合体。そして、構造上仕方ないとはいえグリッドナイトが核になるのがちょっと面白いですね。てか、誰がどんな感じで操縦してるんだろう(笑)。
 
 そして、戦いが終わって──最後の花火大会はユメちゃんの浴衣姿が可愛かったですね。すごい破壊力だった。それぞれの花火シーンも色々と想像が働きます。ただ、皆を見つめるガウマの表情が、どこか別れを予感させるものなのがなんとも。ただの思い過ごしならいいのですが、ここしばらく体調が悪そうなのが気になってるんですよね。とまあ、今回はこの辺で。これからどんな展開になるのか、次も楽しみです。

 おまけ……さり気なくお祭りに誘うユメちゃん。「皆で行く」となって少しムッとしてる風なのがかわいい(笑)。

 おまけ2……何となくだけど、姉のカノもユメちゃんと同じような性格だったんじゃないかな。辛い時にこそそうは見えない(見せない)みたいな?