ID:INVADED13話

id:INVADED 第13話「CHANNELEDⅡ(終)」
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 強調される東郷さんによる押し付け(笑)。そんな感じで最終話です。

 思った以上にアクティブというか、アクション要素満載な展開でしたね。とりあえず平然とサメ(?)を従えるヒジリイドちゃんに笑った。井戸端スタッフの方も頭の良さを感じさせる対応力を見せていたかと。いやー、若鹿くん格好良かったりオイシイ思いをしたりといいキャラしてますね(笑)。

 現実では既に死亡しており、さらにそれによってイド内でも「無敵」状態になった局長ことウライド。果たしてどう決着をつけるのかと思ったら、まさかここで再びイドの中のイドが出てくるとは。現実で死んだ人間を、現実と同じようなイド内で裁く──見た時に思わず「なるほど、そうきたかー」ってなりましたね。相手を殺さない選択を取ったことで、(12話の感想で書いた)ナリヒサゴに対するジョンウォーカーの呪縛を断ち切った決着と言えるんじゃないかな。まあ、イドの中のイド自体が色々と謎ではあるのですが^^;

 たぶん、より飛鳥井木記に近い夢みたいなモノなのかなとは思ってます。で、最初はナリヒサゴがその世界で生活→本道町ちゃんと出会う事でイド内の情報が更新(おそらく名探偵サカイドやミズハノメがある世界になってる)。さらに今回の局長がイドに入ったことで、12話冒頭の世界に更新された──という事……なんじゃないかなぁ、たぶん、うん^^;

 後半は百貫サイド。満身創痍で飛鳥井木記のもとに向かう姿は、完全に主人公みたいな立ち位置でしたね。心肺蘇生シーンがリアルすぎて「痛い痛い」ってなったのは自分だけじゃないはず^^; 

 とまあそれはともかく。こちらの決着は「現状維持」という感じでしたね。いつか彼女を本当の意味で救う時までミズハノメの中で眠ってもらうと……。ミズハノメに戻る前に飛鳥井木記が見た、カエルちゃんとサカイドとの一瞬の邂逅が印象的でした。彼女の夢は時間を超えることや、いつだったか飛鳥井木記自身が「予知夢のようなモノを見る」云々言っていたので、あの一瞬の光景は彼女が見た「いつかの未来」なんだと思う。それが一つの希望になったからこそ最後の「信じます」に繋がったんじゃないかなと。

 一つの事件が終わり再び日常へ。名探偵たちは今日もイドに潜る──。色々と吹っ切れたのかナリヒサゴの声のトーンがやや明るくなってる気がしますね。「名探偵だ」で終わるラストも良かったです。──ところで、「全てお蔵入りなるのだ」は笑ってもいいよね^^;

 13話の感想はこの辺で。全体のまとめを。殺人犯の殺意の世界に潜って事件解決の糸口を探し、同時に現実の世界でも捜査を続ける──この世界観が面白かったですね。そして、最初はそういう「捜査方法」を楽しみつつも、ナリヒサゴという人間の危うさや、新たな名探偵達の誕生、イドの中のイドの世界と飛鳥井木記の事、そして明らかになるジョンウォーカーの存在等、どんどん新しい事が出てきて、そのたびに「どうなってしまうんだろう」という感じでドキドキしながら見てました。

 ただ、一方でよくわからないまま終わった部分もあったかなという本音も。ジョンウォーカーの干渉の実態とか、なんで「殺人鬼のルール」に縛られるのかとか、殺人犯達の本当の本質等、個人的にはそういう部分も明らかになってほしかったな、と。

 なんというか、こちらが見ていて「これはこういう事なんじゃないか?」「これにはこういう意味あるのでは?」と考えていたことが、あまり触れられないまま終わった印象があるんですよね。あくまで推理モノでいう「推理の材料」的な扱いというか……まあ、こちらが勝手に考えていただけなので、あーだこーだ言っても仕方ないのですが(笑)。

 長くなったのでこの辺で。気になる謎もあるけれど、1話から最後まで楽しんでみれた作品でした。続きがあってもおかしくないので、もしあればぜひとも見てみたいです。

 おまけ……「ああ、ヒジリイドさんとお呼びしたほうがよろしいですか?」ウライドに言われて ぐぬぬ顔になるヒジリイドちゃんがかわいい(笑)。