ID:INVADED9話

id:INVADED 第9話「INSIDE-OUTED」
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 ローテンションの「おはようございます」の応酬がちょっと癖になる(笑)。そんな感じで9話です。

 いやー、色々と急展開でしたね。一番最初に思ったのが「おもしろい、そして、わけがわからん」だったり(笑)。

 とりあえず一つずつ整理。サカイドがイドの中のイドに潜った先は──過去? 今までの記憶も保持している状態もあり、少なくともこれまでのイドとは異質な感じです。また時系列もちょっと違うような……?本来だったら無垢ちゃん→木記の順番でタイマンの被害に遭うはずなのに既に地下に木記がいるのはどうなんだろう。無垢ちゃんが被害に遭う前から(木記が)監禁されていたという事? 

 ただ、見つかった時点(本来の時系列より前)で重傷を負っているので、あのまま放置されていたら本来の時系列では「死体で発見」になりそうな気もする……やっぱりちょっと「時系列」がおかしいかもですね。

 とまあ、それはともかく飛鳥井木記について色々と。見た目は完全にカエルちゃんですね。そして彼女は特殊な体質を持っている、と。「私の内側にあるものが周囲の方に届いてしまうんです。言葉や思い出や想像した事などが」と言ってましたが、これはあれかな、昔映画にもなった「サトラレ」みたいなのを想像すればいいのかな。自分の思いが自分の意思と関係なく周りに伝わってしまうって……そりゃ引きこもりにもなるよなぁ。

 で、その木記の体質に目を付けたのがジョン・ウォーカーで、夢の中に殺人鬼を招きいれて夜な夜な木記を殺していると。いや、今回の話を聞くとジョン・ウォーカー=木記が想像した存在ってのもありそうで、もしそうなら悲しすぎるなぁ。というのも、貫木が救出した時に「このまま死なせてください」と言っていたのが気になってるんですよね。現実に絶望し「死にたい」という思いがジョン・ウォーカーを生み出し、それが周りに伝わって連続殺人犯たちを刺激してる──なんて事もありえそう?

 や、でもまあ、そもそもとして今回のイドが「仕組まれた罠」の可能性があるので、先の時系列の件、木記の話にしてもどこまでが「正しい」かはわからないんですけどね^^; さすがに木記の話が全部でたらめだという事はないだろうけど。現状で言えるのは、ここにきて木記のヒロイン力が凄くあがったという事くらいかな(笑)。

 現実の木記がどうなっているのか、ミズハノメとの関係、カエルちゃんとの関係等、現時点だとまだまだ謎だらけですが、個人的にはこの作品の終着点が「木記を救う」に集約されてきそうな感じもしてますね。いや、そうであってほしいという願望なのだけど(笑)。

 謎についてはこの辺で。ナリヒサゴVSタイマン。自分のやっていることが「現実にはなんの影響もない」とわかっていても、それでも動かずにはいられない──無垢ちゃんを守るためであると同時に「復讐」でもあったんだろうな。その後の家族との会話を考えると切ないですね。やるせない。

 今回の話で謎がますます深まった印象手ですが、これからどういう展開になるのか、そしてどんな結末を迎えるのか、次も楽しみです。

おまけ……「ずっと眠れてないよ」「もうずっとだよ」ナリヒサゴの台詞。家族を失った事がどれだけ心にのしかかっているのか……どこか困ったような微笑みがとても切ない。