グランベルム13話

グランベルム 第13話「世界で唯一のふたりのために(終)」
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 (最終フォームの服は)あんまり格好よくないような……^^; そんな感じで13話です。

 ラストバトルだけあって気合入ってましたね。いやー、動く動く。水晶の「足なんているかあああ!」が熱すぎる。主人公かな(笑)。一方で、新月は新月でいつも通りというかなんというか。「あなたは私には勝てません」は新月的な決め台詞なんだろうか^^; 

 にしても、ニュー〇イプ演出だったり、ラストシュー〇ィングだったり、さらにはシ〇ッコだったりと、制作陣は絶対ガン〇ム好きですよね(笑)。水晶の「私の手に魔力はある。あなたを倒せと」の後に「轟叫ぶ」と繋がると思ったのは自分だけじゃないはず。

 さて、戦闘についてはこの辺で。結局のところマギアコナトスは自身を消す存在を求めていたんですね。少なくとも新月にはそれを期待していたと。マギアコナトスが1000年前からそう望んでいたのかは謎だけど……わざわざ魔力という餌をちらつかせて、人々を争わせるのは「えぐい」よなあ。

 てか、新月に至っては生まれてすぐ試練を与えていたみたいですし……。うーん、何話かでも書いたけど、マギアコナトスがなんのアクションも起こさなければ、特に何も起きなかったのではと思ってしまう部分もあるんですよね。その思惑がよくわからないです。

 水晶についても正体が判明。マギアコナトスが作り出した人形であり、同時に自我を持った存在だったと。水晶の言う「私が魔術師になる、なって~、教えてやる」が具体的に何を指すのかはわからないけれど、水晶の根幹には「怒りや苛立ち」があるんじゃないかな。長い間戦っても出てこない勝者、自分に勝てないくせに「平穏」を口にする相手等、長い年月で蓄積していった感情が今の水晶の性格を形作っている──とは思ってるんだけど、実際はどうなんだろう。

 ちなみに、個人的にはこの作品で水晶が一番好きですね。前半のどこかおちょくるような言動も、後半テンションの上げ下げの激しさも好きなのだけど、なにより時折見せる切ないような表情や台詞が印象的でした。てか、自分はあまりこういう事は言及しないのですが、中の人の演技が素晴らしかったですね。ちょっとした間(ま)に「ぞくり」とするような、そんな感覚になりました。

 戦いに勝利した新月。ついにマギアコナトスの元へ。さすがにこの展開で意思を変えることはなかったですね。「魔力を消した罪」云々は、たぶん魔術師(プリンセプス)になる事はほぼ魔力と一体になる事を指していて、それをなくすから存在が危うくなるという事なんだと思う。や、案外マギアコナトスの意地悪の可能性も……^^; まあ、そもそも「罪ってなんぞや」ではあるのですが^^;

 そしてラスト。結局失われたモノは戻らなかったんですね。仕方がないとはいえアンナやクオンの事を思うと切ないなぁ。そんな中でも「なかったことにはならない」を感じさせるのがネネ達でしたね。しれっと成長してるし(笑)。(おそらく)復活した満月と、「最後の試練」の台詞を思うと、あるいはそれを乗り越えた先に新月(達)にとっての「未来」がある──そんな希望も思わせる終わり方だったかと。

 最終回なので簡単にまとめを。序盤はアロマノクスのアクションを、中盤は緊張を帯び始めたVSアンナを、そして終盤は物語の行く末をと、最初から最後まで楽しめた作品でした。特に終盤は毎回どうなるのかドキドキしながら見てましたね。あと、水晶が好きだったので、彼女が色々と暗躍や活躍をしてる姿を楽しみにしていたりしました(笑)。

 そんな感じで全体的には楽しめたのですが、一方であまり乗り切れない部分もありました。特に思ったのは、全体の背景が不明な事ですね。キャラの背景もだけど、基本的に説明がふわっとしているというか、魔力を消さなければと思う理由もよくわからかなったですし……。や、新月自身がそう望む理由はあったけど、視聴者サイドで見ると「魔力があるとなにか不都合なの?」という感覚が抜けきらなかったんですよね。

 満月の言う「凄い力なんてなくていい」とか「誰もが欲しいモノは存在しちゃいけないものなんだよ」も言葉としてはわかるんだけど、なんというかいきなり話が大きくなった感があって、実感しずらいというのが正直な感想ですね。まあ、そもそもマギアコナトスがグランベルムを開催した理由が不明なのだけど……。もうちょっと背景の説明が欲しかったです。

 長くなってきたのでこの辺で。世界観が上手くつかめなくてやや置いてかれた部分はありましたが、ストーリー的には最初から最後まで楽しめました。中でも思いをぶつけあうような12、13話の戦闘シーンが良かったです。ありがとうございました。

 おまけ……13話の「平穏の為にそれを封印した~」「だったらなぜ魔術師に~」「だから新月ちゃんは~」という台詞。これ、それまでの人たちを全否定してる気がするのだけど考えすぎだろうか^^;

 おまけ2……新月の最後の機体。こっちもラスボスっぽいって思ったのは自分だけじゃないはず(笑)。リュー〇イトのドゥームみたい。