猫耳父さん

猫耳父さん 松原真琴 電撃文庫 2009年6月10日

猫耳父さん (電撃文庫)

猫耳父さん (電撃文庫)

☆☆☆☆☆☆
 14歳の日村ななこは漫画家の父と二人くらし。愛猫のネーが亡くなった翌日に、その父・賢一郎に猫耳と尻尾が生えてきた。2人は周りの協力を得て、なんとか元に戻ろうとするが・・・。
 ある日38才の親父に猫耳(と尻尾)が生えてしまった「猫耳父さん」です。これはなかなか面白かったですね。
 タイトルからしてすごいドタバタなコメディを想像していたのですが、実際は素敵にハートフルな作品でしたね。猫耳と尻尾が生えてしまった猫耳父さんの慌てぶりにクスクスと笑いつつ、ベースはしっかりとした家族のお話で、ほんのりと切なくて、とても暖かい、そんな作品だったかと。随所にみられる挿絵もいい感じだったかと。
 まとめ。ストーリー自体はわりと短い(本編の他に違う短編が載っている)のですが、読み終わったときに「あー、すごく素敵だ」と思いました。読んで良かったです。