ゾイドワイルドZERO50話

ゾイドワイルドZERO 第50話「無限大の地球へ(終)」
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 ジャミンガもあっち側のゾイドだったのかぁ。そんな感じで最終話です。

 正真正銘、最後のゼログライジス戦。序盤のレオ、バーン、ジェイクの連携が格好良かったですね。ソニックバードが凄い動きしてた気がする。壁を走るライガーもカッコイイ。

 一方でディアス中佐、ギレル少佐もそれぞれジェノスピノ・オメガレックスで参戦。いやー、三大龍の泥臭い戦いは見ごたえがありますね。野生むき出しって感じです。贅沢を言えばもうちょっと見ていたかったなぁ。

 もう打つ手がないという状況で最後の勝利はレオによって──いや、実は最初レオがどうなったか良くわかってなかったんですよね^^; まさかゼログライジスの砲塔の中に入っていたとは。静寂の中リボルバーの音だけが響く演出が良かった。ただまあ、正直な所を言うとややあっさりというか、あまりに突然だったので「あれ?倒しちゃったよ?」ってなった部分もあったりします。

 なんというか、こういうラストって逆転の兆候(主人公のパワーアップとか、戦闘の流れが変わる等)があってから、ラスボスを倒すイメージがあるんですよね。だけど今回のは「敵のターンから味方のターンになるかと思っていたら、敵のターンから味方のターンを飛ばして一気に勝利していた」みたいな感覚があって……いや、言葉で表すのは難しいな^^; ものすごくシンプルに言うと、視聴サイドが見ていて「ライガー頑張れー」と言う間もなく終わってしまった、という感じかな。うん、これが一番近いと思う。

 とまあ、それはともかく。ついにゼログライジスを倒して後日談へ。地球崩壊は止まったけれどZiフォーミングは完全とはいえない状況で、そんな中それぞれ新たな道へ進んでいく、と。とりあえずディアス中佐はもう逃げられないな(笑)。たぶん、ギレル少佐も……^^; いやまあ、別に(少なくとも中佐は)逃げる必要はないんだけど(笑)。 一方でバーンは正式にガトリングフォックスのライダーとして帝国から許可をもらったようですね。まあ普通に戦力として当てにされていたし、今更取り締まるような事でもないしなぁ。ただ、稼ぎの元でもあったジャミンガがいなくなった世界で、これからどうやって生計を立てていくんだろうとは思う(笑)。

 レオは父の意思を継いで考古学者の道へ。レオ・サリー・バズ、それぞれ別の道になるかと思ったら、そんな事はなかった(笑)。ちゃんと孫の思いに気付いて背中を押してあげるボーマン博士が印象的でしたね。たぶん、ランド博士にしてやれなかった後悔があるからこその、今回の行動なんだと思う。てか、実質、家族公認になったわけか(笑)。あと、結局バズもついて行くことになるのはお約束ですね。レオの「バズはいらないよ」には吹いたけど^^;

 最後は1話の最初を思い出す崖越えに再挑戦。成長と新たなる冒険を思わせるラストが良かったですね。ライガーも負けず嫌いだなぁ(笑)。

 最終回なので軽く全体のまとめを。まず印象的だったのは、レオを中心としつつもそれぞれの登場人物の活躍を描く群雄劇に近い形だった事ですね。これが面白かった。思い返せば序盤のバーン回を始めレオが本筋に関わらない話も多かったですしね。ジェノスピノ・オメガレックス・ゼログライジスとそれぞれ大きな事件が起きた特に、立場の違う登場人物達が出来ることをやっていく──レオを中心にした物語というよりは、大きな事件が起きて、それを皆で解決していく──そんな流れが中心だったかと。や、もちろん要所要所でレオも主人公として活躍していくわけですが(笑)。てか、この作品、レオはかなりハイスペックだった気がします。精神面も安定していたし、サリーを相手にしたさりげないイケメンムーブも格好良かったですしね(笑)。

 主人公といえばギレル少佐が第2の主人公とでも言うべき活躍ぶりでしたね。ひねくれたように見えて、その胸に熱い思いを秘めている。特にジェノスピノを愛機とした時の戦いぶりは熱血主人公だった。実は、あの熱い叫びが好きだったりします。カッコイイ。

 そんな感じで敵味方問わず魅力的な登場人物の活躍が面白かった半面、やや物足りないと思う展開も割とあった印象です。なんというか、それぞれの決着があっさり気味というか……「おお、これは盛り上がってきたー」と思ったら、サクッと終わった、みたいな? 

 戦闘シーンについても、個々でカッコイイシーンは多いですが、一方でリュック隊長を始め部隊で行動した場合「一斉射」しかなくなるのがやや残念でした。結構頻繁に出てくる事もあって、その辺りはもう少し違いが欲しかったです。や、オメガレックスのいる基地へ向けた一斉者とかは好きなんですけどね(笑)。あれは格好良かった。

 長くなってきたのでまとめ。所々ものたりないと感じた部分もありますが、色々な登場人物に魅力や見せ場があって最後まで楽しめた作品でした。

 おまけ……時々見せる怪獣映画を彷彿とさせる描写が印象的でした。制作陣はぜったいゴ〇ラ好きですよね(笑)。

 おまけ2……できれば後日談でリュック隊長とレオの掛け合いが見たかったなぁ……(笑)。