氷結鏡界のエデン(3)

氷結鏡界のエデン3黄金境界 細音啓 富士見ファンタジア文庫 2010年4月25日

☆☆☆☆☆☆
 モニカに誘われて彼女の部隊へと入ったシェルティス。しかし、3人目の隊員にと誘った華宮(カグラ)に不信を抱かれてしまう。そんな中、巡回調査にあたっていた部隊が音信不通になる事件が起こった。しかも、救助しにいった部隊からも通信が途絶えて……。
 『氷結鏡界のエデン』その3冊目。今回もなかなか面白かったですね。
 今回はそれほど大きな動きというのはなくて、あえていうなら華宮のことがメインだったでしょうか。「ネルの民」という種族の特性もあって警戒心の強い彼女と、人にはいえない秘密を抱えているシェルティス。華宮からシェルティスが少しずつ「信頼」を得ていく展開が良かったですね。てか、華宮って意外と寂しがり屋なんじゃないかなーとか思ったり(笑)。あと印象的だったのは中盤のユミィの「挨拶」ですね。さりげなく込められた想いが素敵です。
 そういえば、物語の所々で前作『黄昏色の詠使い』のワードが出ていたのも印象的でした。
 そんな感じで、今回も十分楽しめました。これからの展開にも期待です。