星灼のイサナトリ

星灼のイサナトリ 大樹連司 一迅社文庫 2010年5月1日

星灼のイサナトリ (一迅社文庫)

星灼のイサナトリ (一迅社文庫)

☆☆☆☆☆☆ 
 砂に覆われた惑星。そこには科学文明の粋を集めた巨大な塔で暮らす人々と、過酷な自然の中で暮らす人々がいた。塔に住んでいた洋は、とあることから軍への徴兵が決まっていたが、それから逃れるために塔を脱走するのだった。洋は砂漠で「鯨」を獲る鯨獲りの少女・ミルファと仲間たちに拾われ彼らの一員となる。しかし、そんな洋を追って動く存在があり……。
 『勇者と探偵のゲーム』等の著者大樹連司先生による新シリーズ『星灼のイサナトリ』です。これはなかなか面白かったですね。
 塔の中で暮らす人々と過酷な地上で暮らす人々とか、巨大な生き物「鯨」を獲って生活している鯨獲りとか、強化装甲のような「ヨロイ」など、そのあたりの設定が好きですね。てか、機械人形とかパワードスーツみたいなものが出てくると、無条件で燃えます(笑)。
 それはそうと、ストーリーも面白かったですね。鯨獲りを生業にしているミルファ達・カジマヤーの面々の活力あふれる生き様が格好いい。「鯨」との戦いが熱いです。また、洋と、塔の中にいる幼馴染・弥生とのやり取りも印象的でした。
 なにやら洋と彼が拾った少女・いさなのことが これからの物語の重要なキーになる様子。いさなの秘密もふくめ、これからの展開にも期待です。