空ろの箱と零のマリア

空ろの箱と零のマリア 御影瑛路 電撃文庫 2009年1月10日

空ろの箱と零のマリア (電撃文庫)

空ろの箱と零のマリア (電撃文庫)

☆☆☆☆☆☆
「私はお前を壊すために、ここにいる」 3月の中途半端な時期にやってきた転校生・音無彩矢に突然の宣戦布告を受けた一輝。その真意を測れない一輝は、しかし彼女に得体のしれないものを感じ・・・。
 「僕らはどこにも開かない」の著者御影瑛路先生の新作「空ろの箱と零のマリア」です。ちなみに自分は「僕らはどこにも開かない」は未読。と、それはそうと感想。これはなかなか面白かったですね。
 最初はいまいち何が起こっているのかが分からずに混乱していたのですが、「拒絶する教室」のことが分かってからは「ああ、なるほどそういうことかー」といった感じで、それからの展開が楽しみになって、気がつけば一気に読んでいましたね。いわゆるアレ(以下一応反転――繰り返しループ)なお話。謎が謎を呼ぶ感じで「どうなるだろう」とドキドキしながら読んでました。また、時折のぞく彩矢のが心情が印象的で、特に終盤で明らかになる「第1回目」は、いろいろと衝撃的でした。胸に来ます。
 続きが出てもおかしくはなさそうなので、今後の展開も楽しみです。