世界平和は一家団欒のあとに(6)

 世界平和は一家団欒のあとに(6) 星弓さんちの非日常 橋本和也 電撃文庫 2008年12月10日

☆☆☆☆☆☆
 家族全員が超常の力を持ち、なぜかいろいろな騒動に巻き込まれて世界とか救ってく運命にある星弓家の面々。これはそんな彼らがいっつも過ごす非日常な日常。

 超常の力をもつ星弓家の人たちが活躍する『世界平和は一家団欒のあとに』その6冊目。これはなかなか面白かったですね。今回は短編集です。
 短編集なので以下それぞれ簡単に感想。「悪党退治は何カロリー?」・・・「太った……」美智乃の不穏な一言から始まるお話。ダイエットのために「平和のために戦う」とか言う美智乃もよかったけど、なによりシスコン全開の軋人が素敵過ぎる(笑)。良い兄貴だ。
 「星の王子さま」・・・とある不登校の少年のもとに柚島さんと軋人の2人が訪問するお話。ちょっといい話といった感じで面白かったです。軋人と柚島さん掛け合いが楽しい。軋人、いったいどんな人間に思われてるんだ(笑)。
 「刃の行方」・・・妹のために頑張る少年を手伝うが、しかし・・・といった感じのお話。ピンチな軋人のところに駆けつけたあの人が印象的でしたね。なんだかんだで心配しているんですねー。
 「大邪神の夜」・・・彩美と七美が主役の異色作。彩美の視点からの3人称で、また意外な組み合わせだったこともあり少し新鮮な感じでした。今後も軋人以外の視点が入ったストーリーを読んでみたいですね。
 まとめ。短編集ですが、いつもどおり この作品らしいお話で最後まで楽しめました。なにげに軋人と柚島さんがセットで行動する時間が多かったのも嬉しいところ。これからも楽しみです。