モーフィアスの教室(4)

 モーフィアスの教室(4) 黄昏の王女 三上延 電撃文庫 2008年11月10日

☆☆☆☆☆☆

 ツグミの事件をなんとか解決へ導いた直人たち。しかし、町では<赤い目>に関する噂が蔓延し、多くの人が<赤い目>の悪夢に捕えられこん睡状態になってしまう。必至に悪夢の<親>を捜す直人たちだが、そんな彼らをあざ笑うように犠牲者は増え続ける。もしこのままの状態が続けば<赤い目>が現実世界へと出現すると、直人たちは焦りを募らせるのだった。

 <番人>として夢神たちと戦う少年とその仲間たちの物語『モーフィアスの教室』その4冊目にして完結巻です。これはなかなか面白かったですね。これで完結というのはちょっと意外でしたが、最後まで楽しめました。

 <赤い目>のことで、事件がすこしずつ大きくなっていく感覚が印象的でしたね。最終巻なんで、いつものごとく深くは書きませんが、町全体を包み込む<赤い目>の悪夢に、直人たちはどうするんだろうと、どきどきしながら読めました。
 また、登場人物たちそれぞれの葛藤も印象的でした。

 まとめ。てっきりもうしばらく続くと思っていたので、4巻完結は意外でしたがシリーズ通して最後まで十分に楽しめた作品。終わり方もよくていい感じでした。