バカとテストと召喚獣(6)

バカとテストと召喚獣(6) 井上堅二 ファミ通文庫 2009年5月11日

バカとテストと召喚獣 6 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 6 (ファミ通文庫)

☆☆☆☆☆☆☆
 待ちに待った夏休み。ところが、鉄人による補習で夏休み返上して勉強をすることになった明久とFクラスの面々。そんな折、リセットされたという召喚システムのことを思い出し、ためしに召喚獣を呼び出してみる。しかし、そこで出てきたのは古今東西の物の怪に姿を変えた召喚獣だった。そして、ひょんなことから3年生と肝試し対決することになって……。
 『バカとテストと召喚獣』通算7冊目です。今回もとても面白かったですね。
 まず、それぞれ妖怪に姿をかえた召喚獣たちが楽しい。とくに美波の召喚獣の登場シーンは笑った。他の面々も個性が出ていて面白かったです。
 一方で、3年生との肝試し対決も面白かったですね。Fクラスの面々の活躍が色々な意味で楽しすぎる(笑)。また、ここしばらく恋愛面では美波が割と積極的だったけど、今回は姫路さんが頑張ってましたね。怖がりなのに一生懸命頑張る姿は、明久じゃなくても応援したくなります。
 そんな感じで、今回も楽しめました。
 印象に残った台詞(以下反転)――「<だから、その触れてくる物を『俺のことが好きで手をつなぎたいけど、恥ずかしいからそこらの物を使ってしまう美少女』に脳内変換してやればいい。そうしたら、怖いどころか嬉しい接触に早変わりだ>」「<な、なんだと……!? それはあまりにも妙案すぎる……! 武藤、俺はお前の頭脳が恐ろしいぜ……!>」「<へっ。よせやい>」「ねぇ雄二。あの二人、会話がモニター越しに皆に伝わっていることを知らないのかな」「わからん。なにせ、恐ろしい頭脳の持ち主たちだからな」――おバカな会話をしているFクラスの二人と、その会話を聞いている明久と雄二の台詞です。なんだかすごくツボにはまったやり取りでした(笑)。