イスカリオテ

イスカリオテ 三田誠 電撃文庫2008年11月10日

イスカリオテ (電撃文庫)

イスカリオテ (電撃文庫)

☆☆☆☆☆☆
 「一年間だけ、死んだ兄のふりをしてほしい」そう乞われ久瀬イザヤとなった少年が降り立った街。そこは、七つの大罪を具現する<獣(ベスティア)>と戦うための都市だった。そこで彼は、<獣>と戦うための存在ノウェムと、死んだイザヤを知る少女玻璃と出会う。そして――。
 『レンタルマギカ』などで有名な三田誠先生の新シリーズ『イスカリオテ』です。これはなかなか面白かったですね。<獣(ベスティア)>や、彼らと戦うための力―神の奇蹟を模倣する「断罪衣(イスカリオテ)」など、数々が印象的でした。まあ、理解できたかは別問題ですが(苦笑)。
 それはそうと 個人的にはイザヤが出会う二人の少女――ノウェムと玻璃が印象的でしたね。ノウェムは<獣>と戦うための人形なのだけど、その反応はまるでほんとうの人間のようで、しかもすごく健気。また自分自身の反応に、自分で戸惑っている姿がなんとも素敵ですね。一方の玻璃は、死んだ兄イザヤと一番親しかった人物ということで、今後のイザヤとの交流がどうなるのか気になります。また、彼女自身にも秘密がありそうな感じです。
 ストーリーも面白かったので、これからどういう展開を迎えるのか 続きが楽しみです。