ウェスタディアの双星(5)

ウェスタディアの双星(5) 乙女の猛攻に名軍師苦戦するの章 古河正岳 電撃文庫 2009年7月10日

☆☆☆☆☆☆ 隣国シャムラバートでクーデターが発生。ウェスタディアに庇護を求めてきた王族シャーラ公女を間一髪で救出したアルファーニだったが、なぜか彼女に懐かれてしまい・・・そして、そんなことになれば黙っていられないのは もちろんローゼで・・・。
 小さな国ウェスタディアの人たちが国を守るために活躍する「ウェスタディアの双星」その5冊目です。今回もなかなか面白かったですねー。
 今回はローゼに強力なライバル現るなお話(笑)。ライバル登場で愕然となるローゼが印象的でした。グラマラスなシャーラと自身を見比べて落ち込んだり、祖父のもとに押し掛けたりと、そのパニックぶりが楽しいですねー。てか、なんか勢いに呑まれて思わず口が滑りかけたテオロードさんが素敵だ(笑)。ローゼとのやり取りで印象ががらりと変わりました。
 そんな感じで、ローゼの慌てぶりとか嫉妬ぶりとかを楽しく読んでいたのですが、シャーラの行動もあって アルファーニとすれ違ってしまってからの展開にはなかなか辛いものがありましたね。とはいえ、最後はあの2人らしい展開で良かったです。
 そういえば、あんまり本筋とは関係ないのですが、中盤のバドエルとユリアヌスの掛け合いが楽しかったですねー。とくに挿絵つきのユリアヌスの動揺っぷりが(笑)。
 最後の最後で「あの国」に動きがあるようなので、それを受けてウェスタディアがどういった行動をするのか、あるいはしないのか、続きが楽しみです。