ウェスタディアの双星(4)

ウェスタディアの双星(4)うら若き女王騒乱に立つ章 小河正岳 電撃文庫 2009年2月10日

☆☆☆☆☆☆
 滅亡の危機を乗り越えてウェスタディアに平穏が戻った。女王であるルシリアはローゼの故郷であるジェルトルーデへ巡幸することになり、束の間の休息を楽しんでいた。しかし、その平穏は思ってもみなかったことで崩れ去った。逃げ出した王子コルネリオの帰還。王位を求める彼の声明に、不遇をかこっていた諸侯が挙兵して・・・国内は内乱の危機を迎えるのだった。
 小さな国ウェスタディアの人たちが活躍する「ウェスタディア」の双星、その4冊目です。今回もなかなか面白かったですね。 
 今回は内乱編といった感じでしたね。今までは どちらかというとアルファーニやバドエルの活躍がメインだったのですが、今回は女王であるルシリアにスポットが当たっていたかと。
 前半は女王の「お忍び」が楽しかったですね。あの場面で経済の話をしてしまうルシリアが素敵。可愛いですねー。あと、楽しいといえばアルファーニとローゼのやり取りもいい感じです。きっとアルはもうローゼに勝てませんね(笑)。
 一方で内乱の危機に陥ってからの中盤以降も良かったです。いろいろと状況が悪化しているのなかで、どうやってこの騒乱を乗り越えていくのかと、ドキドキしならが読んでいました。とくに終盤の「説得」がすごく良かったです。
 そんな感じで 今回も楽しめました。続きも楽しみです。