バック・アロウ9話

バック・アロウ 第9話「愛を語る唇はなぜ牙を隠すのか」
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 凱帝、某師匠のような人だったか(笑)。そんな感じで9話です。

 いやー、話がどんどん動いていきますね。1クール目はこのまま帝国との戦いにシフトしていくのかな。何にせよ、色々と面白い展開になってきました。

 今回は先生の過去や姫様の二重人格の詳細が明らかになりましたね。先生はプラーク卿の兄で元々は機甲卿の地位にいた人だったと。しかし、誤解から姫とプラークの乗っている凧を落としてしまい、それが姫の二重人格の理由となってしまう。さらにプラークによって毒殺されかけた事で心が折れて──。たぶんだけど、(姫様の治療のための)医者云々は建前も大きいんだろうなぁ。少なくとも積極的にリュート国に戻ろうとは思ってなかったはず。ある意味で世捨て人に近い人だったという事かな。

 一方で姫様は自身の二重人格を知っていたんですね。自分の人格が急に変わってしまうのは恐怖だし、それを相談できる相手がプラーク卿しかいないというのはキツイと思う。そう考えると「私のホーリーナイト」発言はプラーク卿への依存の表れでもあったのかも。それと、普段の時も割と言動がおかしいというか ちょっと「怖さ」を内包しているような感じに見えるのだけど、これも二重人格が影響してる可能性もあったりするのかな?

 ちなみに、姫様の襲撃をプラーク卿が遮った時、てっきり裏でアロウ達を逃がす展開かと思っていたのですが……そんなことはまったくなかった(笑)。単純に姫様の手を血で染めたくなかったという事かな。二人のやり取りからはどことなく百合百合しさを感じそうになるけど、今回の話を聞く分にはプラーク卿の思いはあくまでも親愛の情に見えますね。

 と、こうやってリュート側の事情が見えてきたわけですが……あまりにも怪しすぎるよなぁ。少なくとも先生の「勘違い」や「毒殺未遂」は何かしら裏がありそうですね。プラーク卿は毒殺とは無関係だと思う。姫様関係も、王位継承権40位の人がいきなりトップに立つのは色々と無理があるし、何かしら「カラクリ」があるはず。ただ、現状だと「誰が?」とか「何のために?」というのは不明ですね。あるいはリュートとは関係ない勢力の関与もありそう?

 リュート国についてはこの辺にして、次はレッカ国について。と言っても「凱帝強い」くらいしか感想がないのですが(笑)。まさか生身でブライハイトを倒すとは。「なんだ、やればできるではないか!」の強者感が半端なかったですね。強い。あと、凱帝の突然の行動に驚かない武人組の反応が好きだったりします。「ザ・武人」って感じです(笑)。そういえば、カイ将軍はレッカによる武力統一そのものには反対していないのかな。ちょっと気になります。

 気になるといえばアタリ―についても。前々から思ってはいたのですが、テラスでのエルシャとやり取り(エルシャの気持ちを聞いてとりあえず色よい返事をしてるように見えた)や、牢屋での「そうよ、何もなくても~~」の件り等、アタリ―の「とりえあずやりすごす」信念が良く悪くも出ている気がしてるんですよね。それもあってアタリ―の言動がどこか「軽く」見えてしまうというか……。自分の考えすぎか、あるいはそれも見越した展開なのかはわかりませんが、もし後者なら案外アタリ―の信念が変わる展開もあるんじゃないかな。や、もちろん、現状のアタリ―の信念が必ずしもダメだとは思わないのですが(ただ、現状だとあまりアタリ―に惹かれていない自分がいたりします)。

 そしてラスト。レッカ国の宣戦布告に姫様の暴走が重なって──いやもう、「よりにもよってこのタイミングで」ってなりましたね(笑)。正直、ちょっと笑ってしまった。果たしてどうなってしまうのか……。とまあ、それはともかく。予告からすると次はエッジャ村の人達が主役っぽいですね。これまで散々な目にあってきたので、ここらで彼らの大活躍を見てみたい所です。楽しみ。

 おまけ……ナレーションの途中から本編に繋がるのが新鮮だった。というか、ちょっと戸惑った(笑)。

 おまけ2……「お嬢様がた」と言いながら上から颯爽と登場するプラーク隊の人達に笑った。どうやって来たんだろう(笑)。