ガンダムビルドダイバーズRe:RISE20話

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第20話「託された願い」
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 夜の城に響く突然の「サラー!!」にちょっと笑ってしまった^^; そんな感じで20話です。

 いよいよヒロトとイブの過去が明らかになりましたね。いや、もう、これは辛いなぁ。とりあえず順を追って。イブはやはりエルダイバーだったようですね。「星の導き」という台詞がありましたが、これが「古き民」に関係してる感じかな。ただ、今回の描かれ方からすると、あくまでもイブはGBNが生んだ存在という認識の方が良さそうですね。ある意味で(古き民の帰還を待ってる)アルスとの関りが薄くなったとも言えるけど、果たしてどうなるか。

 時系列も明らかに。うん、誰だよ、「イブの消滅がサラちゃんを生み出した可能性」があるとか書いたの……^^; いやー、まったく関係なかったですね(笑)。あの黒いサラちゃん達のサルベージは単純にバグを引き受けていただけか。GBNを守るために、一人でできる限りの事をやっていたイブ。だけどそれも限界を迎えて、だからこそヒロトに自分を消してもらうように頼んだ、と。や、これはなぁ、色々な意味で切ないというかやりきれないというか……。

 というのも──前作の裏側で「実はこんな事があった」という話でもあると思うのだけど、あくまでも(この時点では)時間稼ぎでしかないんですよね。もちろんその時間稼ぎがあったからこそ、サラちゃんの存続に繋がったのは間違いないのだろうけど……(サラを助けようとしてる)リッ君達の動きを、あるいは(サラちゃんを消そうとしている)運営サイドの動きをイブはどこまで認識していたんだろう。たぶんだけど、自分が消滅した後もバグの侵攻が止まらない事は分かっていたはず。何というか、他にやりようがなかったというのはあると思う、思うのだけど……少し言葉は悪いですが一種の「自己満足」で終わってしまった感があります。や、まあ、イブとしては「奇跡」が起きると信じていたのかもしれないですが。

 改めて振り返ってみると、ヒロトとイブはどこまでも「二人の物語」で、それがリッ君達との最大の違いなんじゃないかと思ったりも。リッ君はサラちゃんを救うためにそれまで交流してきた様々な人達の力を借りていきましたしね。一方でヒロトとイブは(少なくとも描写的には)誰に頼ることもなく「二人の世界」で完結してしまっていた、と。誰かに相談できていれば……というのはありそうです。

 イブについてはこの辺で。ヒロトについて。ヒロトはもうひたすら辛いですね。イブがいなくなって感情の整理がつかないうちに、サラちゃんの登場。自分が所属しているフォースはGBNを守るためにそのサラちゃんを消そうとしているし、一方で彼女を救おうとがむしゃらに行動するリッ君達(失敗したらGBNがなくなる可能性もある)を間近で見せられるしで……。しかも、前作でチャンピオンが気を聞かせた通信が追い打ちをかけてきて──いや、この辺りは見ていて本当に辛かったですね。鬼気迫る表情が辛すぎる。

 そして時間は現在に戻って──。泣き崩れるヒロトをやさしく抱きしめるメイちゃん。ヒロトの慟哭が切なかったですね。でも、これでようやくヒロトがその過去に一つの決着をつけられたのかな。どこか吹っ切れたような表情が印象的でした。ちなみに、回想はあくまでヒロトが一人で過去に思いを巡らせていると思っていたので、皆に話している風だったのにちょっとびっくりしました(笑)。まあ、それだけ仲間を信頼しているという事ですね。

 次はまた地球での話になるのかな。決戦前夜的な雰囲気もかんじるけど……なんにせよ、どんな展開になるのか楽しみです。

 おまけ……ここまでの話を見ると──ヒロトのソロ思考ってイブ関係がトラウマになっている(多少は影響してそうですが)わけじゃなくて、元来の性格として「人に頼るのが苦手」というのが大きかったみたいですね。なまじ優秀だから、頼られることはあっても頼ることは少なかったんだろうなぁ。

 おまけ2……イブ、ヒナタちゃん、メイちゃん。ヒロインそれぞれがヒロトの理解者だったり、背中を押したりと、ヒロトにとって大きな意味を持っているのが印象的です。

 おまけ3……メイちゃんの突然の「ママ」呼びに笑った。まあ、マギーさんですしね(笑)。