RAIL WARS!3

RAIL WARS!3 豊田巧 クリア文庫 2012年10月1日

☆☆☆☆☆☆
 公安での研修が続く高山達・警四のメンバー。そんな彼らの元に高度研修参加の命令が届く。浮かれる仲間たちとは裏腹に、運転手を目指したい高山は素直に喜べないでした。しかもイラついた気持ちのままつい本音を言ってしまい、結果警四のメンバーの心はバラバラになってしまって……。
 運転手を夢見る少年・高山と仲間たちが活躍する『RAIL WARS』その3冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
 今回は高山の一言から警四メンバーの心がばらばらになってしまうお話。チーム内・特に高山と桜井がギクシャクしているなかで、さりげなく気遣ってくれる小海と岩泉の二人が良かったですね。まあ岩泉はなにも考えていない気もしますが(笑)。 
 でも、そんな岩泉だけど、札沼とのやり取りが良かったですね。とくにハンカチの件はなんとも彼らしくて素敵です。というか岩泉はアニメだとあまり活躍できていない印象だけど、こっちでは色々と大活躍してますね。格好いい。
 ストーリーも面白かったですね。チームがばらばらな状態のまま研修を受け、中盤ではダブルデートのようなものもあり、そして最後にはあの展開(一応以下反転――臓器を届けるために警四が軌道自転車にのって旧線を下る)。とくに最後はなかなか熱い展開でしたね。警四皆で必死になって目的のために頑張るのが良かった。
 そんな感じで最後まで楽しめました。実はすでに9巻まで読んでいるので、順次感想を書いていこうかと。
 印象に残った台詞・シーン(以下反転)――「どういうことなの! ちゃんと説明して高山君!」「そうよ! 早く話しなさいよ、高山」――小海と桜井に詰め寄られている高山のシーンです。頼まれごとのついでに桜井と合流したらそれを小海に誤解され、さらにその場にRJの手宮まで登場したことで誤解が広がって……。このあたりのシーンが結構好きですね。勢いのまま小海に平手打ちをされる高山がちょっと可哀想でした(笑)。