僕と彼女のゲーム戦争6

僕と彼女のゲーム戦争6 師走トオル 電撃文庫 2013年9月10日

☆☆☆☆☆☆
 岸峰以外はみな女子というゲーム大会合宿に参加した現代遊戯部の面々。なんとか無事に個人戦を終了した岸峰だが、その夜、持っていた写真をめぐって天童とぎくしゃくしてしまう……。そして二日目のチーム戦が始まるが、天童はあきらかに精彩を欠いていて……。
 現代遊戯部のメンバーが活躍する『僕と彼女のゲーム戦争』その6冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
 いよいよ始まったチーム戦。前夜の出来事で動揺する天童がちょっと新鮮です。とくに中盤の杉鹿と「チャット」する展開が良かったですね。二人のやり取りに にやにやです(笑)。
 それはそうと、今回は生徒同士の戦いのため蚊帳の外状態の瀬名先生が可哀想というかなんというか(笑)。司会に自分も行っていいか聞いたり、「寂しいのだ」と宣言したりと……読んでいて思わずくすりと笑ってしまいしました。
 肝心のゲーム部分も面白かったですね。とくに「シヴィライゼーション」を使った決勝が良かった。いわゆる戦略級シュミレーションなのだけど、この手のジャンルをあまり遊ばない自分が、読んでいて遊んでみたくなるような駆け引きや展開が熱かったですね。素敵。
 あと、この合宿から登場している甲斐ケ原の部長副部長コンビが割と好きだったり。その正体は実は……な部長も良かったけど、なかなかいい性格をしている副部長がいい味だしてたかと。今後の登場にも期待です。
 今回で合宿は終了。次は短編集とのことで、どんな展開になるのか続きが楽しみです。