ロムニア帝国興亡記

ロムニア帝国興亡記 舞阪洸

☆☆☆☆☆☆
 世界の覇権を握ったロムニア帝国。その帝国に”うつけ”と呼ばれる一人の皇子・サイファカールがいた。しかし彼の才を見抜き、ゆえに警戒をした皇帝は、サイファカールを辺境へと追いやる。サイファカールは信頼のおける仲間を連れて、任地へと赴く。この時彼は知らなかった。この先に自分に待ちうけている運命を――。
 『神州天魔鏡』『乱☆恋』などの舞阪洸先生の新シリーズ『ロムニア帝国興亡記』です。これはなかなか面白かったですね。シリーズモノの1巻ということもあってか、序章といった意味合いが強かった気がします。
 序盤、中盤はかしましい女性陣にツッコミを入れつつも圧倒されているサイファカールが中心ですね。この辺りのやり取りが楽しかったです。とくに中盤の温泉(混浴)での騒動には笑った。従者のひとりであるゼフィに巻き起こる悲劇(?)。他の女性陣にいじられたおされるゼフィがかわいそうすぎる(笑)。
 それにしもてサイファカールは最初からハーレム全開ですね。これから巻を追うごとに増えるんだろうなぁ(笑)。
 終盤の山賊関連の展開も良かったですね。サイファカールの才覚の一端見えたかと。彼の護衛であるフレイアの活躍も素敵です。
 まとめ。全体的に序章と言った巻だったかと。今のところキャラクター達の軽快な掛け合いもあり、そこまでシリアスな展開にはなってはいませんが、今回のラスト付近の展開をうけてこれからどうなるのか続きもたのしみです。