スカイワールド4 瀬尾つかさ
- 作者: 瀬尾つかさ,武藤此史
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2013/04/20
- メディア: 文庫
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ヒカルから「サクヤが助けを求めている」と聞いたジュンは、ついに第四軌道を目指すことを決意する。しかし、それにはグランドストリームと呼ばれる気流を突破しなくてはならなかった。ジュンは24人パーティを結成し、17の島をめぐるクエスト「フエルファイ・キャンペーン」に挑戦する。
現実と化したオンラインゲームスカイワールドを冒険するジュン達の物語『スカイワールド』その4冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
今回は第四軌道を目指すために大型連続クエスト「フェルファイ・キャンペーン」に挑むお話……なのだけど、クエスト自体はダイジェストみたいな感じでしたね。それよりもジュンの仲間達それぞれにスポットが当たっていたかと。中でも印象的だったのがエリとカスミですね。
まずエリについて。読んでいて思ったのは「まだ15歳なんだよなー」ということ。オンラインゲーマとしてはPTの中で一番ジュンに近くて、プレイヤーとしての実力も高いから誤解しかけるけど、本当は普通のちょっと臆病な女の子なんですよね。今回の話の中で彼女が見せた弱い部分が印象的でした。それにしても、4巻まで読んで思ったのですが、この作品てジュンとエリの心情が割とピックアップされている気がします。まあ、実際は違うかもですが。
それはそうと次にカスミについて。前々から思っていたのですが、彼女はその立ち位置的に「ちょっとずるいな」と感じていた部分があったりしました。なにかというとジュンとのことについて。あんな風に一途に誰が見ても分かるくらいな好意を向けていたら、他の子たちはカスミの性格もあって応援したくなるというか、せざるえなくなるというか。もちろんそれ自体は別にいいのですが、カスミが周りの人の感情に無自覚なところがちょっと「ずるいな」と。いや、人物としてはもちろん好きなキャラクターなのだけど。
で、少し前置きが長くなりましたが、そんな彼女が今回「他の誰かがジュンのことを好きかもしれない」と考えたことが印象的でしたね。その悩み自体は割とあっさり解決した感じではありましたが、それでも周りの人の感情を想像してたことが好印象でした。これから何か変化があるのか、気になります。
そういえばジュンPT以外でも今回一緒にクエストクリアを目指したメンバー達が良かったですね。個人的には「ああああ」の人とミミネコさんが好きかも(笑)。
ラストでいよいよといった展開になり、これからどうなるのか続きが楽しみです。