偽りのドラグーン(4)

偽りのドラグーン(4) 三上延 電撃文庫 2010年8月10日

偽りのドラグーン〈4〉 (電撃文庫)

偽りのドラグーン〈4〉 (電撃文庫)

☆☆☆☆☆☆☆
 ついにレガリオン帝国がセーロフ王国に侵攻を開始した。それに伴い、ジャン達騎士学園の生徒たちも戦場へと赴いていく。一方、セーロフ王国は持久戦に持ち込むため、国土の半分から撤退していた。しかし、王国には逃げ遅れた民間人もいて、それを知ったジャン達はひそかに彼らを助けるために行動を開始する。
 祖国を滅ぼした相手に復讐を誓う少年ジャンと、彼の仲間たちの物語『偽りのドラグーン』その4冊目です。今回もとても面白かったですね。
 あいかわらず悶えるほどクリスが可愛い(笑)。ジャンのちょっとした言動に一喜一憂する姿が微笑ましいですね。一方、ティアナはティアナで、ジャンとの掛け合いが面白い。とくに寝間着の件のやりとりにはちょっと笑いが。ふたりとも段々と遠慮がなくなってきているのかな。
 そうれはそうと、ストーリーの方も面白かったですね。取り残されている子供たちを助けるためにジャン達が行動するのですが、子供たちの引率者である二ールはクリスの秘密を知っている人間だったり、例のごとく今回もジャン達に色々と思うところのあるアダマスが一緒だったりと、どうなるのかとドキドキしながら読んでいました。展開そのものも面白かったです。
 終盤にはついにジャンが「真実」を知ってしまうわけですが、そのことも含めてこれからどのような展開を迎えるのか、とても楽しみです。