無限のリンケージ(3)

無限のリンケージ(3)―レディ・フェンサ―― あわむら赤光 GA文庫 2010年5月31日

無限のリンケージ 3 -レディ・フェンサー- (GA文庫)

無限のリンケージ 3 -レディ・フェンサー- (GA文庫)

☆☆☆☆☆☆
 ディナイス戦を経て、調子をあげているラーベルト。そんな彼の次なる相手はカルラ・フェルステル。サクヤの大学時代の知り合いの女性だった。彼女はかつてフェンシングを教えてくれたベックスを慕い、今や強力な近接特化型FTRとしてBTRに参加しているた。しかし、そんな彼女にベックスは冷たい態度で接し、FTRをやめるように言い放つ。サクヤはベックスのそんな態度に納得がいかなくて――。
 特殊な力場を発生させる3つのリングを攻撃・防御・移動用などに活用して戦う人気競技BTRに参加しているラーベルト達の物語『無限のリンケージ』その3冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
 今回の相手はラーベルトと同じ近接型のFTRで、しかもベックスに惚れている女性・カルラ。しかし当のベックスは既婚者であり、後輩であるカルラに冷たく接して、それを見たサクヤは……といった感じで、今回はいつも以上にサクヤがメインでしたね。同じ恋する乙女としてカルラを放っておけないという気持ちは分かります。
 一方でベックスのほうは終始一貫していましたね。あいまいな態度をとらないあたりが、意外でもあり、でもこの人らしくもあって良かったです。
 ラーベルトは今回あまり登場してなかった感じですが、それでも最後の戦いは格好良かったですね。熱いです。
 それはそうと、相変わらずディナイスさんがいい味出してましたねー。もうなんか色々な意味でステキパパぶりが最高でした。ラガーメンって(笑)。
 終盤、サクヤが提案した賭けは結構ムチャな内容でしたが、カルラにああまで言った以上、サクヤもラーベルトに対してこのまま現状維持でいるわけにはいかないですね。そのあたりも含めこれからも楽しみです。