これはゾンビですか?(4)

これはゾンビですか? 4うん、先生が最強だよ 木村一心 富士見ファンタジア文庫 2010年1月25日

☆☆☆☆☆☆
 季節は秋。学園祭が間近になり、活気に満ちる教室内。歩のクラスでは、なぜか当然のようにハルナも参加して妖怪喫茶をやることになった。力も取り戻し大ハリキリのハルナだったが、ユーの力を吸収してしまい……。
 ゾンビで魔装少女な少年・歩と彼の仲間たちが活躍する「これはゾンビですか?」その4冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
 相変わらずノリとツッコミ満載で、歩たちの掛け合いが楽しいです。なんていうか……歩が不憫だな(笑)。そういえば歩のクラスメイトの織戸が意外といい味だしてましたね。面白い人だ。
 で、そんな感じでコメディばっかりかと思えば、その中でも温かくなるような展開もあるのがこのシリーズですね。とあることから言葉を発せるようになったユーが願ったことと、そんな彼女を見守る歩たちが素敵でした。
 色々とストーリーも動き出しているので、これからの展開も楽しみです。
 印象に残った台詞(以下反転)――「わかりました。あなたの意見には、全面的に同意します。つまり、こう言いたいのでしょう? ヘルサイズ殿やハルナの尻ぬぐいは、自分がする――と」「そうだ。さすがだな。」「それ、私も加えて貰えますか?」「もちろんだ。お前がやりたいことがあったときは――」「そっちではありませんよ。あなたと共に、尻ぬぐいをする方です」――セラと歩の会話です。この二人の掛け合いはどこか くすぐったい感じがして好きですねー。お互いクスリと笑っている――そんな感じの場面が目に浮かぶようです。