バカとテストと召喚獣（２）

バカとテストと召喚獣（２）　井上堅二　ファミ通文庫　2007年5月10日

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

☆☆☆☆☆☆
　文月学園は学園祭の時期を迎えていた。先の召喚戦争で負けて以来「みかん箱」に「ござ」というさらに極貧の設備になった明久たちのFクラス。その環境に絶望した瑞奇の父が、娘に転向を進めているという。明久は瑞希の転向を断固阻止するために学園祭の出し物で資金を稼ぐことにする。そんな折、学園長からある提案があり……。
　バカな明久とその仲間たちが活躍する『バカとテストと召喚獣』その2冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
　相変わらず登場人物たちの掛け合いが楽しいですね。特に明久と雄二のコンビが良かった。お互い言動に遠慮がない感じですが、なんだかんだ言いつつも息ぴったりの二人が素敵。
　ストーリーも面白かったですね。瑞希の転向を阻止するために学園祭で利益をあげようとしたり、さらには学園長との交渉により召喚大会に出ることになって……といった感じかと。なにかと障害もあったりしながらも、それでも頑張る明久たちが良かったですね。そういえば「バカテスト」の第7問には思わず「ああ、そういうことかー」と納得。
　恋愛要素もこれからどんどん楽しくなりそうだし、続きにも期待です。
　印象に残った台詞（以下反転）――「そ、その、お主の気持ちは嬉しいが、そんなことを言われても、ワシらには色々と障害があると思うのじゃ。その、ほら。年の差とか……」――秀吉の台詞。明久に、雄二より断然秀吉のがいいと言われたときの反応です。いやー、なんだかパニックになっている秀吉が可愛い可愛い。うん、明久は秀吉とくっついていいと思うよ（笑）。