デルフィニア戦記(10)

デルフィニア戦記 動乱の序章(3) 茅田砂胡 中公文庫 2004年3月25日

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 グラハム卿ら身内の裏切りにより囚われの身となった国王ウォル。これを期にタンガ・パラスト両国はデルフィニアに宣戦布告をした。デルフィニアの臣下たちは国王救出に奔走するが……。
 魅力的な人物たちが活躍する『デルフィニア戦記』中公文庫版通産10冊目です。今回もとても面白かったですね。ちなみに再読。
 国王が囚われるという緊急事態に、リィやイヴン、バルロ、ナシアスなど、それぞれが懸命に国王救出のために奔走する姿が印象的でしたね。とりわけナシアスとバルロの2人は、その友情の強さを感じさせてくれたかと。
 そして終盤。国王のあの姿を見れば、デルフィニアの人たちが激しく怒るのも無理はないですね。読みながら彼らに感情移入してました。
 今回は全体的にシリアスよりだったかと。これからも折をみて読んでいきたいです。