漂う書庫のヴェルテ・テラ

漂う書庫のヴぇルテ・テラ 断罪星導師 川口士 富士見ファンタジア文庫 2009年10月25日

漂う書庫のヴェルテ・テラ (富士見ファンタジア文庫)

漂う書庫のヴェルテ・テラ (富士見ファンタジア文庫)

☆☆☆☆☆☆
 聖堂による焚書で書物が失われつつある世界。外法星導師のジグウォルは、相棒でもある『万巻の書』と呼ばれる精霊の少女レジィナと本を集める旅をしていた。そんなある日、ジグウォルが探している書物の情報が入った。ジグウォル達は早速、案内人の少女ラフィと共にその書物があるという場所を目指す。
 『ライタークロイス』や『星図詠みのリーナ』の川口士先生の新シリーズ『漂う書庫のヴぇルテ・テラ』です。これはなかなか面白かったですね。星導(ストラ)という力を使うジグウォルと精霊の少女レジィナの物語。
 登場人物たちが魅力的でしたね。主人公のジグウォルは無類の本好きで、それが転じて焚書をしているところに問答無用で殴り込みしたりしまずが基本的には好青年といった感じでした。若干エロいですが(笑)。また、そんな彼の相棒であるレジィナも良かったです。ジグウォルに近づく女性を見て嫉妬めいた行動をとるところが可愛いですね。で、そんな2人の掛け合いは漫才見たいで楽しかったです。
 ストーリーも良かったです。ある書物を捜すジグウォル達の冒険といった感じかと。個人的にはジグウォルに敵対する側として彼の幼馴染たちのが出てきたのが印象的でした。とくに「彼」の方はなかなか現実的な性格なので、これからどう関わってくるのか気になります。
 そんな感じで、最後まで楽しめました。これからどういう展開を迎えるのか、続きも楽しみです。