火の国、風の国物語(5)

火の国、風の国物語(5)王女勇躍 師走トオル 富士見ファンタジア文庫 2008年11月25日

☆☆☆☆☆☆
 王都を抜け出したクラウディアが語る争いを終わらせるための策。それはクラウディア自身にも危険が及びかねないものだった。それでもクラウディアを信じるアレスは、彼女のために命を懸ける決意をするのだった。
 精霊と契約した騎士アレスが活躍する『火の国、風の国物語』その5冊目です。今回もなかなか面白かったですね
 今回は争いを終わらせるために、クラウディアとアレスが前線へと赴く話……なのですが、基本的にはアレスとクラウディアの過去の話だったかと。アレスって幼いころから強かったんですねー。精霊の加護がなかった時期なのに、大人を負かす強さにびっくりです。一方でクラウディアは聡明ですね。7歳にして王族のなんたるかを理解していて、それでいて今の自分にはそれに見合う力がないとこを自覚しているとか、なんだかすごすぎですね。アレスが心酔するのも分かる気がします。
 それはそうと、その過去で陰謀を企てた主人物ですが、その人が現在前線で指揮をとっているというのはこれからのアレスたちにどんな影響を及ぼすのか 不安ですね。とくに無能というわけではないようなので、どう絡んでくるか。
 個人的に一押しのレオン君が登場しなかったのは残念ですが、今回おおきく事態が動きだしたので、これからどうのような展開を迎えるのか楽しみです。