とある飛空士への恋歌

とある飛空士への恋歌 犬村小六 ガガガ文庫 2009年7月22日

とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)

☆☆☆☆☆
 空を飛ぶ大陸イスラ。そのイスラで空の果てを目指す旅が始まった。カルエルは最初こそ乗り気ではなかったが、クレアという少女に出会ったこともあり、なんだかんだでこれからの生活を楽しみにしていた。そして飛行訓練が始まり、カルエルはクレアにペアを申し出て・・・。
 空の果てを目指し旅をする空飛ぶ大陸イスラに乗り込んだ、復讐を誓う少年カルエルの物語「とある飛空士への恋歌」その2冊目です。今回はまずまずな面白さでした。
 前巻をイスラ上陸編と名づけるなら、今回イスラ生活序章編といった感じだったかと。楽しげに進む学園生活が描かれていたかと。個性的なメンバーが一気に増えて、巻頭の人物録をいったりきたりしてました(笑)。そういえば、今回はクレアの視点からの物語もあったのが印象的でしたね。彼女の過去とか境遇のこともあって、カルエルと出会うのを本当に楽しみにしているのが伝わってきます。でも、それゆえに今後のことを考えると・・・いろいろと不安ですね。
 そんな感じで、今回は楽しい学園生活といった感じで楽しく読んでいたのですが、ただ、個人的に(いまのところ)カルエルがあまり好きになれません。なんでだろう・・・別に悪い人間ではないと思うのだけど・・・。たぶんアリーとの会話とかでのぞく傲慢な部分とかが目に付いたためなんじゃないかと思っているんですが。とはいえ ストーリー自体は面白いので、これからの展開が楽しみです。