桜の下で会いましょう

桜の木の下で会いましょう 久遠くおん HJ文庫 2009年8月1日

桜の下で会いましょう (HJ文庫)

桜の下で会いましょう (HJ文庫)

☆☆☆☆☆☆
 高校生の加賀谷涼は、ある時幼馴染の翼とともに季節はずれの桜に遭遇する。桜に導かれるようにして不思議な洋館へとたどりついた2人は、そこで純白のドレスに身を包んだ少女・桜花と出会う。すぐに意気投合して桜花と友達になった2人。しかし、その日を境に涼の目に不思議な青い線が見えるようになって・・・。
 第3回ノベルジャパン大賞優秀賞受賞作で久遠くおん先生のデビュー作「桜の下で会いましょう」です。これはなかなか面白かったですね。
 高校生の涼が季節はずれな桜に導かれてたどりついた洋館で不思議な少女と出会うといったボーイミーツガールな作品かと。涼、翼、桜花の3人の交流が良かったですね。なんだか暖かいです。また、読みやすかったのも印象的でした。
 ただ、読みやすくサクサク進む反面、もう少し各人物の心情を深く描いてほしかったという思いもあったり。全体的にあっさり風味でどこか盛り上がりに欠けて感じられたかと。
 とはいえ、問題なく楽しめたので、次回作(もしくは続編)を楽しみにしたいと思います。