いつも心に剣を(2)

いつも心に剣を(2) 十文字青 MF文庫J 2009年5月31日

いつも心に剣を〈2〉 (MF文庫J)

いつも心に剣を〈2〉 (MF文庫J)

☆☆☆☆☆☆
魔女の存在が恐れられている時代。ネルリンの街へたどり着いたレーレとユユは、そこでヨナハンとセルジュに再会する。ヨナハンの厚意でレーレたちは彼の故郷へと向かう一行。しかし、そこでヨナハンを待っていたのは、婚約者が魔女として告発されたという衝撃の大事件だった。
 魔女が恐れられていた時代に旅をしているレーレとユユの物語「いつも心に剣を」その2冊目です。今回もなかなか面白かったですね。
 なんというか いろいろと重たい方向に進みましたね。前半はともかく、ヨナハンの婚約者が魔女の疑惑をかけられたあたりからはとくに顕著で、読んでいて結構つらい部分(といっても、悪い意味ではなく)がありました。
 それにしても相変わらずレーレとユユの関係はいろいろと複雑ですね。レーレは何をおいてもユユ第一で行動しているし、ユユはユユでレーレを飼いならしている(?)感がありつつも、その根っこではレーレを支えにしている・・・そんな風にお互いが依存している関係が印象的ですね。それが良いのかどうかは別としても・・・。今回のラストで「彼女」が起こした波紋が今度のふたりにどう影響していくのか気になるところです。
 まとめ。胸がすーとするような展開とは無縁で、どちらかというとずーんを深く沈んでいくような印象がありますが、それでいて、どういう展開になるのか気になってどきどきしながら読んでいました。読むのがちょっと怖くもありますが、これからの展開も楽しみです。