本日の騎士ミロク

本日の騎士ミロク 田口仙年堂 富士見ファンタジア文庫 2009年4月25日

本日の騎士ミロク1 (富士見ファンタジア文庫)

本日の騎士ミロク1 (富士見ファンタジア文庫)

☆☆☆☆☆☆
 いつも仕事をグビになってしまうミロク。そんな彼が次に選んだ仕事は騎士団の隊員。剣を使う仕事なら大丈夫と息巻くミロクだったが、配属された「赤目隊」はなぜか剣が支給されず、その仕事も想像していたのとはまったく違うもので・・・。しかも、美しいジェルメーヌ姫が実は超ガサツな少女・ジュジュであることも知ってしまい・・・。
 「吉永さん家のガーゴイル」の作者田口仙年堂先生による新シリーズ「本日の騎士ミロク」です。これはなかなか面白かったですね。王道なファンタジーといった感じかと。
 まず、最初に。実は、自分、ものすごく勘違いをしておりました。なにがと言うとこの本のタイトル。ずっと「本日の騎士ミクロ」だと思ってました(苦笑)。だから、なんとなくもっとコメディな展開なのかと思っていて、「あれー、想像していたのと違うなー」とか言いつつ読んでいたのですが、中盤くらいにやっと主人公が「ミロク」だということに気づいて・・・。いやー、恥ずかしいですねー。でも、きっと自分以外にもいるはず(笑)。
 とまあ、それはそれとして感想。上でも書きましたが王道なファンタジーといった感じの展開なのですが、登場人物たちが魅力的でしたね。ウサギでサングラスなビスマルクをはじめミロクが所属する「赤目隊」の個性的な面々が素敵だ。でも、個人的にはジュジュの兄アーセージが一押しだったかも(笑)。そのシスコンぶりが素敵です。
 まとめ。魅力的な登場人物たちのやり取りと王道な展開で最後まで楽しめた作品。ミロクのほうにもいろいろと秘密があるようですし、その辺も含め今後が楽しみです。