これは、ゾンビですか?

これは、ゾンビですか?1はい、魔法少女です。 木村心一 富士見ファンタジア文庫 2009年1月25日

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 高校生の相川歩は、何の因果か世を騒がす連続殺人事件に巻き込まれあっさりと殺さてしまった・・・はずだったのだが、なぜか生きていた。しかも、ゾンビになって。歩は事件直前に出会ったネクロマンサーのユーによってゾンビになって甦ったのである。その日から歩の地味な日常はがらりと変わるのだった。
 第20回富士見ファンタジア大賞佳作受賞作『これは、ゾンビですか?』です。これはなかなか面白かったですね。
 序盤、いきなり「俺、ゾンビっす」な自己紹介があったりして、「これは合わないかなー」とか思っていたのですが、読みすすめていくうちにいつの間にか楽しんでいる自分がいました。いや、この独自のノリと、いい意味でおバカな感じが楽しいですね。テンションがとくに高いわけではなくて、どこか力の抜けるような掛け合いが印象的でした。あと、主人公の一人称が意外と楽しい。
 まとめ。ゾンビでしかも魔法少女な少年のお話。いろいろとぶっ飛んだ人物やら展開だったりすので合う合わないはありそうですが、うまくフィットすればなかなか楽しめる作品かと。続きも読んでみたいですね。