神聖のレジスタ(2)

 神聖のレジスタ2 魂のオーバーロード 北山大詩 富士見ファンタジア文庫 2008年10月25日

☆☆☆☆☆
 あの事件から2ヶ月。誠人と妹の棗は、対テロ特殊部隊LCATに入隊していた。しかし、入隊したものの 誠人は 己が戦う理由を見つけられずにいた。そんなある日、誠人たちは日本の独立に関する重要な会議の警護にあたる。しかし、厳重な警備を敷いたにも関わらずボンバージャックによる犯行が起こってしまい……。

 思春期になると自分だけの神様オールト様が見えるようになる世界を舞台にした物語『神聖のレジスタ』その2冊目です。今回はまずまずな面白さだったかと。どこか自分には合わないと感じる部分もありましたが、前巻に比べて楽しめました。
 今回は、LCATに入隊した誠人が自身の戦う理由についてアレコレと苦悩しながらも、答えを探していくお話だったかと。そういう面でみるとなかなかいい感じにまとまっていましたね。個人的には、誠人に期待しているからこそ、厳しいことを言うシェイドが印象的でした。不器用だけど格好いい。あと 誠人と棗の兄弟のやり取りが楽しいですね。特に棗は「もしかして、これは・・・」って思わせる展開があったので、その辺りが今後の楽しみになりそうです。
 ただ。一方で序盤にもう少し情報を整理してほしいという思いもありました。いろいろな組織とか集団にそれぞれ思惑がある感じの作品なので、やっぱり前回どのような事件・経緯があったか誠人側からの視点でいいので 少し書いてほしかったです。まあ、読む期間があいてしまって覚えていなかった自分のミスだといえば、そのとおりなのですが・・・。
 まあ、それはともかく。今後の展開しだいでより面白くなりそうなので、続きも読んでみたいです。