アリアンロッド・サガ

 アリアンロッド・サガ1 ルーズ・ソードマスター 矢野俊策/F.E.A.R 富士見ファンタジア文庫 2008年12月25日

☆☆☆☆☆☆
 戦士アル・イーズディルは旧知の女スパイ・ナーシアの依頼で、彼女がエーデル伯ヘルムートの屋敷へ侵入するのを手伝うことになった。そして、牢屋に放り込まれるアル。ここまでは予定通り。しかし、ナーシアの使いは「助けにいけなくなりました」という彼女の伝言を持ってきて――それを見たアルは絶叫するのだった。

 TRPGアリアンロッド」を元にした小説でリプレイも含めてアリアンロッド・サガプロジェクトの一翼を担う作品とのこと。ちなみに私はリプレイは読んだことないです。それはそうとさっそく感想。これはなかなか面白かったですね。
 いかにもファンタジーといった感じの世界で剣士アル・イーズデイルが活躍するお話。主人公であるアルと女スパイであるナーシア、それと神官のサイラス、この3人の組み合わせが面白かったですね。もともと旧知の仲である3人なのですが、そのやり取りに互いへの信頼感みたいのがほのみえて、それがいい感じでした。クールなナーシアが素敵です。序盤の「がんばれ」にちょっと笑った。
 ストーリーは若干物足りなさを感じたり、また敵方である「あの方」がいまいちパッとしなかったと思えた部分はありましたが、王道でなかなか楽しめました。シリーズとして続くようなので、今後も読んでいきたいです。