スクランブルウィザード(2)

 スクランブル・ウィザード すえばしけん HJ文庫 2008年11月1日

スクランブル・ウィザード2 (HJ文庫)

スクランブル・ウィザード2 (HJ文庫)

☆☆☆☆☆☆
 とある事情から魔法士育成校の教官を務めることとなった十郎。その育成校で出会った生徒の月子の秘められた才能に気付いた十郎は、なにかと彼女を気に掛ける。そんなおり、十郎にあこがれる少女唯里が研修生としてやってきた。いつも十郎と一緒にいる唯里に、月子はやきもきして、こんどの課題授業でなんとか十郎にアピールしようと気合をいれる。しかし――。

 魔法士のエリート機関「内閣特別対策局」に属する椎葉十郎が、とある事情から魔法士養成学校で教師をすることになり、そこで一人の少女と出会う『スクランブル・ウィザード』その2冊目です。では、さっそく感想。これはなかなか面白かったですね。個人的には前回より楽しめました。

 まず、読み終わってから思ったのは「いやもう、十郎ロリコンに目覚めていいでしょ」ってこと(笑)。ともかく12歳のヒロイン・月子が可愛くて素敵ですね。十郎を意識しはじめた彼女のその言動が見ていてなんとも微笑ましいですね。そんな彼女が、十郎の近くにいる15歳の唯里を見てやきもきする姿、十郎に認めてもらおうと頑張ろうとする姿はすごく応援したくなります。
 
 それはそうとストーリーのほうも良かったですね。十郎に認めてほしくて魔法で頑張ろうとする月子だけど、十郎は優れた魔法士の末路を知っていることもあり月子が目立つことを避けようとして、それが原因ですれ違ってしまう2人が印象的でした。また、大本の事件のほうもなかなか面白かったです。
 
 まとめ。十郎に好意をよせる月子が可愛かったこともあり、前回より面白いと感じた作品。十郎の失踪した姉のことや、月子の将来のことなど、今後どういった展開になるのか続きが楽しみです。